ファーストリテイリング(9983)が2026年8月期1Q(9〜11月)で増収・大幅増益となり、通期見通しも上方修正しました。一方で、直近の国内ユニクロ月次には弱さも出ています。
この記事では、個人投資家向けに、決算のポイントを「数字は最小限」「次に見る日程を明確に」整理します。
YouTube解説:
まず押さえる結論:好決算。ただし“月次”が次の関門
- 2026年8月期1Q(9〜11月)は増収・大幅増益でした。
- 通期の営業利益見通しは6,500億円に上方修正(6,100億円→6,500億円)されました。
- ただし国内ユニクロの12月(既存店+Eコマース)売上が前年比93.4%と弱く、会社は「気温が高く冬物需要が盛り上がらなかった」と説明しています。
- 次の注目は国内ユニクロ月次と、2Q決算(4月予定)です。
決算のおさらい(数字は3つだけ)
- 1Q(9〜11月)の営業利益:2,056億円
- グローバルでの好調が寄与したと説明されています。
- 通期の営業利益見通し:6,500億円へ上方修正
用語メモ
- 営業利益(本業のもうけを示す利益指標)
- 既存店(新規出店の影響を除いた、元からある店舗の売上)
- Eコマース(EC、オンライン販売)
- 事業利益(会社が社内管理指標として示す利益。営業利益に近い概念として説明されることが多いです)
何が良かったのか:伸びた理由を3つに整理
1)海外が主役:欧州・北米の拡大
欧州は主要都市への出店を進め、北米でも旗艦店(大型の象徴的店舗)の計画が進んでいるとされています。海外が牽引する形がより鮮明になっています。
2)中国の持ち直しと新規顧客
中国市場は秋口の販売が強かったとされます。また、JD.comとの協業開始が新規顧客獲得につながった旨が報じられています。
3)国内ユニクロ日本:需要を捉えて増益
国内でも季節商品の需要が追い風になったという説明があります。国内も一定の成果を出しつつ、全体は海外が押し上げた構図です。
同時に出た注意点:国内ユニクロの12月月次が弱い
好決算の一方で、直近データとして国内ユニクロの12月(既存店+Eコマース)売上が前年比93.4%と弱さが出ました。
会社は「気温が高く冬物需要が盛り上がらなかった」と説明しています。ここは、次の月次で一時的な天候要因だったのか、それとも需要の弱さが続くのかを見極める場面になります。
次のイベント日:いつ何を見るか(ここが一番大事)
国内ユニクロ「売上推移速報」(月次)
| イベント | 日付(予定) | 見るポイント |
|---|---|---|
| 1月度 国内ユニクロ売上推移速報 | 2026/2/3 | 12月の弱さが反転するか |
| 2月度 国内ユニクロ売上推移速報 | 2026/3/3 | 冬物需要・値引き動向の継続確認 |
| 3月度 国内ユニクロ売上推移速報 | 2026/4/2 | 春物の立ち上がり、客数/客単価の方向性 |
※上記は「予定」です。会社のIRカレンダー等に基づく日程でも、変更される可能性があります。
2Q決算と沈黙期間(会社発信が減る期間)
| イベント | 日付(予定) | 意味合い |
|---|---|---|
| 第2四半期(9〜2月)決算発表 | 2026/4/9 | 上方修正の説得力が固まるかを確認 |
| 沈黙期間(決算発表前) | 2026/3/1〜4/8 | 会社コメントが出にくく、月次と外部環境で判断しやすい |
※沈黙期間:決算前に公平性の観点から会社発信が抑制されることがある期間です。
次に向けた注目ポイント(チェックリスト)
- A:国内ユニクロ(月次)…12月の弱さが一時的か。1月・2月で冬物需要が戻るか。
- B:海外ユニクロ(成長の持続性)…1Qは海外が牽引。2Qでも海外が強ければ通期上方修正の説得力が増します。
- C:中国(回復の質)…回復が「値引き頼み」になっていないか。客数と客単価のバランスが重要です。
- D:利益率(粗利率・販管費率)…暖冬が続くと値引きが増えやすく、粗利に影響しやすいです。物流費・人件費・為替も利益率に効きやすい要素です。
- E:ガイダンス(上方修正の中身)…どの地域が上振れに寄与したのか、コスト吸収の背景は何かを確認します。
用語メモ
- 粗利率(売上に対する粗利益の割合。値引きや原価が影響します)
- 販管費率(販売費・一般管理費の割合。人件費や広告費、店舗コストなどが影響します)
- ガイダンス(会社が示す業績見通し)
月次〜2Q決算までのシナリオ:見方を3パターンに分ける
強め(ポジティブ寄り)
1〜2月の国内月次が持ち直し、冬物需要が回復。国内懸念が薄れ、好決算の流れが継続しやすくなります。
中立(評価維持)
国内は弱含みでも、海外がカバー。注目は出店ペースと利益率に移り、評価は維持されやすいです。
弱め(注意が必要)
国内月次が戻らず、値引きが増えて利益率が鈍化。2Q決算で「利益率の低下」が意識されやすくなります。
まとめ:次に見るべきは「2/3・3/3の月次」と「4/9の2Q」
- 今回は好決算+上方修正がメイン材料です。
- 一方で12月の国内月次の弱さも同時に出ました。
- 次の確認ポイントは、2026/2/3・3/3の国内ユニクロ月次、そして2026/4/9の2Q決算です。
月次で「需要が戻ったのか」「値引きが増えていないか」を押さえつつ、2Qで「利益率」と「上方修正の中身」を確認する――この順番で見ていくと判断がブレにくくなります。
※本記事は公開情報をもとに要点を整理したものです。投資判断はご自身の責任でお願いします。


